給食会社の外国人採用費用はいくら?初期費用・月額支援費と給食ならではのコスト

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給食会社が国内在住の特定技能外国人を1人採用し、支援を全部委託する場合、当サイトの掲載料金の下限で試算すると初年度は約45万円〜、出入国在留管理庁が集計した平均の委託費で試算すると約57万円です(いずれも給与・社会保険・住居費を除く)。2年目以降は、毎月の支援委託費と在留期間の更新手数料が中心になります。

給食では検便や早朝シフト向けの住居が上乗せになりやすく、外食業分野の受入れ停止と2027年度からの移管案(2026年10月24日時点で未決定)で、採用ルートと費用の前提も変わりつつあります。

武藤 拓矢

執筆者

特定技能外国人紹介・支援担当

武藤 拓矢(むとう たくや)

  • 申請等取次者
  • 外国人雇用管理主任者

合同会社エドミール代表。特定技能に特化した登録支援機関として、人材紹介から入社後の定着伴走まで支援。コミュニケーション量を重視し、長期定着につながる伴走を大切にしています。

給食会社が特定技能外国人を1人採用する費用の総額目安

国内在住者を採用して支援を全部委託する場合、初年度は当サイト掲載料金の下限で約45万円〜、公的集計の平均委託費で約57万円が目安です(給与・社会保険・住居費を除く)。病院・介護施設などの施設内で調理する給食は外食業分野で、特定技能1号の新規呼び寄せが止まっているため、海外採用を前提にしにくい点が一般の相場との違いです。

製造業全般の費用相場は特定技能の受け入れ費用相場の全体像で解説しています。この記事では、給食会社に固有の費用と制度変更の影響に絞ります。

採用ルート別の初年度費用

給食で今とりやすいのは、国内で外食業分野の特定技能1号として在留している人の転職採用です。海外からの呼び寄せは、外食業分野の特定技能1号では2026年4月13日以降の受理分が原則不交付のため、当面の試算から外しています。

一方、給食センターやセントラルキッチンなど調理機能に特化した独立事業所は、現行でも飲食料品製造業分野の対象になり得ます。その場合は海外採用も選択肢になり、渡航費などが加わります。

費目(国内在住者・全部委託)掲載料金の下限で試算平均委託費で試算
人材紹介料10万円〜10万円
義務的支援の初期費用10万円〜10万円
在留資格変更の手数料(許可期間1年・窓口)3万3,000円3万3,000円
支援委託費(12か月)21万6,000円〜(1.8万円〜/月)約34万円(2万8,386円/月)
合計約45万円〜約57万円

※当サイト「特定技能外国人の紹介・支援」の掲載料金と、出入国在留管理庁の2026年10月1日以降の手数料をもとに試算(平均委託費は2022年9月末時点の公的集計)。申請書類の作成代行、住居費、給与・社会保険は含みません。

2年目以降の年間コスト

2年目以降は、毎月の支援委託費(当サイト掲載で1.8万円〜/人・月)と、在留期間の更新手数料が中心です。特定技能1号の更新手数料は、許可される在留期間に応じて窓口で1万〜6万4,000円かかります。

許可期間1年で更新するなら、掲載料金の下限で年25万円前後〜、平均委託費(年約34万円)なら年約37万円です。特定技能1号の在留期間は3年を超えない範囲で個別に指定されるため、許可期間によって手数料は変わります。

採用時にかかる初期費用の内訳と相場

初期費用の中心は、人材紹介料(当サイト掲載10万円〜)、義務的支援の初期費用(同10万円〜)、在留手続の手数料(許可期間1年なら窓口3万3,000円)、住居の準備費の4つです。公的な手数料は金額が決まっており、紹介料や支援費は事業者ごとに差が出るため、見積もりの比較が欠かせません。

費目金額の決まり方比較・交渉の余地
在留手続の手数料許可期間ごとに国が定めるなし
人材紹介料紹介事業者ごとあり(返金規定も含めて比較)
義務的支援の初期費用登録支援機関ごとあり(一括型か費目別か)
住居の準備費物件と地域によるあり(立地と設備で変動)

人材紹介料の相場

人材紹介料は紹介事業者ごとに金額と返金規定が異なり、当サイトの掲載料金では10万円〜です。早期に退職した場合の返金の有無と条件は事業者で差が大きいため、金額と合わせて比べましょう。

  • 紹介料の金額と、支払いのタイミング(内定時か入社時か)
  • 入社後に早期退職した場合の返金の有無と期間
  • 在留資格の申請書類の作成が紹介料に含まれるか

在留手続の手数料は2026年10月から許可期間で変わる

2026年10月1日以降に受け付けた在留資格の変更・在留期間の更新の手数料は、許可される在留期間に応じて窓口1万〜7万5,000円、オンライン1万〜6万5,000円です。許可期間1年なら、窓口3万3,000円、オンライン2万7,000円になります。

許可される在留期間窓口オンライン
3月以下1万円1万円
3月超6月以下1万8,000円1万5,000円
6月超1年未満2万5,000円2万1,000円
1年3万3,000円2万7,000円
1年超3年未満4万8,000円4万2,000円
3年以上5年未満6万4,000円5万6,000円

※出入国在留管理庁の案内より(5年以上の区分は省略)。オンラインは別途決済手数料がかかります。

※2026年9月30日までに受け付けた申請は、改定前の窓口6,000円・オンライン5,500円です。在留資格認定証明書の交付申請には手数料がかかりません。

登録支援機関の初期支援費用

事前ガイダンスや生活オリエンテーションなどの初期支援は、一式でまとめて請求する機関と、費目ごとに請求する機関があります。当サイトの掲載料金では、義務的支援の初期費用は10万円〜です。

初期費用を0円にして月額に上乗せする料金体系もあるため、初年度だけでなく3年分の総額で比べると判断しやすくなります。

寮・住居の準備費用

社宅や寮として企業が借り上げる物件の敷金・礼金・仲介手数料などは、外国人本人に負担させることができません。住居の準備費を見積もる際は、これらと家具家電の購入費を分けて計上しましょう。

早朝勤務のある給食では、職場の近くで物件を探す必要があり、立地の条件が費用を押し上げやすくなります。勤務開始時刻から逆算して候補エリアを絞ると、見積もりを比べやすくなります。

登録支援機関に払う月額支援委託費の相場

出入国在留管理庁の集計(2022年9月末時点、暫定値)では、支援委託費は1人あたり月額平均2万8,386円で、全体の約9割が3万円以下です。12か月では年約34万円になり、当サイトの掲載料金は1.8万円〜/人・月です。

公的集計で見る支援委託費の金額帯

最も多い金額帯は2万円超〜2万5,000円以下(26.2%)で、次いで1万5,000円超〜2万円以下(25.3%)です。集計の対象は70,404人で、2022年時点のため、現在の水準は見積もりで確かめる必要があります。

月額の金額帯構成比
1万円以下7.3%
1万円超〜1万5,000円以下9.5%
1万5,000円超〜2万円以下25.3%
2万円超〜2万5,000円以下26.2%
2万5,000円超〜3万円以下20.3%
3万円超11.5%

※出入国在留管理庁「特定技能制度における登録支援機関への支援委託料の支払額」をもとに作成。1万円以下は「5,000円以下」0.9%と「5,000円超〜1万円以下」6.4%の合計です。

月額に含まれる支援と別料金になりやすい支援

月額には定期面談や行政への届出の支援が含まれることが多い一方、空港送迎、役所への同行、通訳の追加、緊急時の出動、在留申請の書類作成は別料金になりやすい項目です。給食で配属先が複数の施設に分かれる場合は、訪問先ごとの交通費の扱いも確認しましょう。

給食事業者で上乗せになりやすいコスト

給食では、大量調理施設での月1回以上の検便と衛生教育の多言語化、早朝・遅番シフトに合わせた住居と通勤手段、委託先施設に分かれて働く場合の支援体制が上乗せになりやすいコストです。金額は施設の規模や地域で大きく変わるため、まず項目として見積もりに入れることが先決です。

検便と衛生教育にかかる費用

同一メニューを1回300食以上または1日750食以上提供する施設では、厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルが、調理従事者(臨時職員を含む)に定期的な健康診断と月1回以上の検便を求めています。検便には腸管出血性大腸菌の検査を含め、10〜3月はノロウイルスの検査にも努めるとされています。

外国人スタッフを加えると、この検査費が人数分増えます。HACCPに沿った衛生ルールを母語や図で教える教材や、通訳の費用も見込んでおきましょう。

早朝シフトに合わせた寮と通勤の費用

朝食を提供する病院・施設の給食では早朝勤務が生じやすく、公共交通が動く前に出勤できる住居の立地や、自転車・送迎などの通勤手段が追加費用になり得ます。住居費を本人から徴収する場合も、実費の範囲に収める必要があります。

委託先の病院や施設に常駐させる場合の支援費用

受託給食で外国人を委託先の病院・施設に配属すると、定期面談や相談対応の訪問先が分散し、支援委託費とは別に交通費や移動の工数が発生しやすくなります。移管案での受入れ対象事業所の判定基準は告示の改正待ちのため、配属先ごとに対象かどうかの確認も必要です。

本人負担にできる費用とできない費用

義務的支援の費用(登録支援機関への委託費を含む)は外国人本人に負担させられず、受入れ企業の負担です。食費や居住費は、本人と合意したうえで、実費などの適正な額の範囲で徴収できます。

費用本人負担
登録支援機関への支援委託費不可
事前ガイダンス・生活オリエンテーション・定期面談の通訳費不可
入国時・出国時の送迎の交通費不可
借上げ寮の敷金・礼金・仲介手数料・更新手数料不可
食費・居住費(適正な額の範囲)合意のうえで可

企業が必ず負担する支援の費用

事前ガイダンス、生活オリエンテーション、定期面談など義務的支援にかかる費用と、登録支援機関への委託費は、直接・間接を問わず本人に負担させられません。給与からの天引きで実質的に負担させることも、この「間接」に当たるおそれがあります。

根拠は特定技能基準省令で、運用要領は通訳費や出入国時の送迎の交通費も支援の費用に含むとしています。申請時の書類は特定技能の申請書類一覧で確認できます。

まかないや寮費を徴収するときの適正額

運用要領では、社員食堂の食事なら他の従業員から取る額以内、調理して提供するなら材料費・水道光熱費・人件費などを提供人数で割った額以内が適正額とされています。借上げ寮は、賃料(管理費・共益費を含む)を入居人数で割った額以内が上限です。

  • 社員食堂の食事は、ほかの従業員から徴収する額以内
  • 自社で調理して提供する食事は、材料費・水道光熱費・人件費などの総額を提供人数で割った額以内
  • 借上げ寮は、管理費・共益費を含む賃料を入居人数で割った額以内

外食業の受入停止と2027年度の移管案で費用はどう変わるか

外食業分野は2026年4月13日から特定技能1号の在留資格認定証明書の交付停止措置がとられ、外食業特定技能1号評価試験も当面は国内外で実施されません。施設内で調理する給食の新規採用は国内在住者が中心になり、海外採用の渡航費などは当面かかりにくい状況です。

2026年10月19日の有識者会議では、医療・福祉施設給食業等の新規受入れを令和9年度から飲食料品製造業分野で行う案が示されましたが、決定ではありません。

2026年10月時点で取りやすい採用ルート

国内で外食業分野の特定技能1号として在留している人の転職採用が中心で、紹介料と在留資格の変更手数料が主な初期費用になります。外食業分野内の転職による変更申請は、停止措置の中でも通常どおり審査されています。

海外採用より費用は抑えやすい一方、候補者の数が限られるため、紹介料の比重が高くなりやすい点に注意しましょう。

飲食料品製造業分野へ移る場合に増減しうる費用

案が決定すれば、飲食料品製造業分野の試験ルートが使えるようになり、海外からの採用が再び選択肢に入る可能性があります。協議会は両分野共通の食品産業特定技能協議会で、当面は入会金・年会費がかかりません。

ただし、すでに外食業分野で働く人の扱いや具体的な開始日は有識者会議の資料に記載がなく、追加費用の有無はまだ分かりません。

見積もりで確認したい項目と費用を抑える方法

見積もりは、初年度総額に含まれる費目、月額の請求開始月、別料金の支援、早期退職時の返金、在留手続の代行範囲の5点をそろえて比較します。費用を抑えやすいのは、複数名の同時採用による初期支援の共通化と、委託する支援の範囲の切り分けです。

登録支援機関の比べ方は、製造業に強い登録支援機関の選び方も参考になります。

給食会社が見積もりで確認したい項目

一般的な確認項目に加え、配属先施設への訪問交通費、早朝・休日の緊急連絡体制、衛生教育の多言語資料の有無、移管案が決まった場合の追加費用の扱いを書面で確認します。

  • 配属先施設への訪問交通費は月額に含まれるか
  • 早朝・休日の緊急時に連絡がつく体制か
  • 衛生教育の多言語資料を用意できるか
  • 分野の移管が決まった場合に追加費用がかかるか

費用を抑えやすい打ち手

複数名を同時に受け入れてガイダンスや住居の準備をまとめる、委託する支援と自社で担う支援を切り分ける、2号へ移行した人は支援の対象外になる点を長期計画に入れる、の3つが効きやすい手段です。極端に安い見積もりは、支援の質や法令対応の不足につながるおそれがあります。

早期離職による再採用の費用を避けるには、受入れ後の定着も重要です。特定技能人材の定着支援で、離職を防ぐ工夫を紹介しています。

よくある質問

給与や社会保険は採用費用に含めて考えるべきですか?
この記事の試算には含めていませんが、総額の判断では含めて考えるべきです。特定技能外国人の報酬は、同じ業務に就く日本人と同等額以上にする必要があります。
自社で支援すれば委託費はゼロにできますか?
自社で支援計画を実施する場合は委託費がかかりません。ただし支援責任者の選任や、外国人が理解できる言語での支援体制などの要件を満たす必要があり、社内の工数がかかります。
複数の委託先施設に配属すると支援費は増えますか?
訪問先が増えるため、交通費や訪問回数の分だけ費用が増える場合があります。月額に含まれる範囲を、契約前に書面で確認しましょう。
2号に移行すると支援委託費は不要になりますか?
特定技能2号は、受入れ機関や登録支援機関による支援の対象外です。そのため義務的支援の委託費はかからなくなりますが、任意で生活面のサポートを続ける企業もあります。
移管案が決まる前に採用しても費用面で問題ありませんか?
移管案は2026年10月24日時点で決定しておらず、開始日や既存人材の扱いも有識者会議の資料に記載がありません。現行制度で採用する場合は、制度変更で追加費用が生じたときの扱いを契約で確認しておくと安心です。

当社は登録支援機関の合同会社エドミールと連携し、給食事業者の特定技能受入れにも対応しています。費用の見積もりや受入れ準備は、特定技能外国人の紹介・支援サービスやお問い合わせフォームから無料でご相談いただけます。

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